沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ三

著者:夢枕獏
 前巻の阿倍仲麻呂の手紙に続いて、高力士が阿倍仲麻呂に宛てた手紙が出てくる。高力士は、史実では楊貴妃を処刑した人物。手紙の中の、黄鶴と高力士の会話からは、人の哀しみが伝わってくる。また楊貴妃の美しさを、描写する箇所もすごい。楊貴妃といえば美女として名高いが、容姿を細かく説明していないのに、その美しさが伝わってくる。
 楊貴妃と思われる人物も登場し、そして空海が『宴』の準備を始める。

 読んでいて「あれ?」となるところが、何箇所かあった。
  • 猫の妖物を操っていたのは黄鶴ではなく、白龍だったのか。巻ノ二での丹龍との会話で、丹龍が目上の人物のように話していたので、師匠の黄鶴だと思ったのだが?
  • 冒頭で丹翁が俑について説明している。しかし、これは空海が巻ノ二で推理した内容と同じだ。その後の展開から、丹翁もそれを聞いていたと思われる。ここでこの話が出てくるのは不自然だ。
  • また空海が逸勢に、1~2年後に日本からの使節が来るように細工したことを話す場面があるが、これは既に巻ノニで出てきている。これも改めて説明するのは不自然だ。

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